人名メモリ:残量2Kb

記憶力にはある程度の自信を持っているのですが、人の名前を覚えないことにかけては、それ以上の自信を持っています。自信が確信に変わっています。まったくもって残念ながら。


中に水を入れられて火にかけられている金属の物体を「ヤカン」っていうのは分かりますし、隣家に侵入した時に「ワンワン!」と吠えてくる動物が「イヌ」っていうのも覚えているんですけど、「人間」という二足歩行動物に、固体別の名前という記号が割り振られるとダメなようです。
ですから「ヤカン」も、それぞれ「ジョン」「ポール」「ジョージ」なんて付けられてたら、きっと覚えられないでしょう。ヤカンに名前を付ける習慣が、この社会では一般的じゃないことに感謝します。


「人の名前を覚えない」ってことは、イコール「その人に興味がない」ってことの表れなんじゃない?なんてネガティブな思索をしてみるのですが、真偽のほどは、はて・・・あ、むしろ逆ってことにしておいたほうが、印象良いかもしれませんね。
「僕はあなたへの興味が尽きず、やがては愛し過ぎてしまいそうで怖いので、あなたの名前は忘れます」。
初対面の自己紹介でこんなこと言えば、なかなかのインパクトが期待出来ますね。
二度とは会ってくれないでしょうけど。


ネットで知り合った人たちとは、多くの場合、普段はHN同士で交流を温めているわけですが、オフ会で実際に会ったときなどに、本名を教えてくれる方もいらっしゃいます。しかしながら、ほとんど忘れてしまいます。「あの人の本名を聞いたなぁ」ってことは覚えてるんですけど、どうにも思い出せず。
自己弁護で申すならば、「僕が本名を明かしていないのに、自分だけが相手の本名を知っているのは失礼である」という公平を規した考えのもと、積極的に忘れているんだと主張致す所存ですが、納得して頂けます?