おふらんバス

バスに乗って移動しました。
休日のバスは空いててのんびりした感じで良いです。ただでさえバスってのんびりしてますけど。電車なんて、数分の遅れでダイヤ全体が狂って遅延のお知らせがあるくらいなのに、バスは渋滞に巻き込まれると、10分や20分は普通に遅れます。でも何か「そういうものよねぇ、うんうん。まあ、今日もお天気ね」という空気が濃厚です。そもそも急いでる人は、あんまりバスに頼らないでしょう。イイねぇバス。バスになりたい。なりたいか?
乗ってるのもおじいちゃんやおばあちゃんが数人くらいで、内乱が起きても一人で勝てちゃうよなー、このバス「ガス電池号」に出来ちゃうなー、とか考えてません。バスの中で内乱って何が原因で起こるのかって話です。


空いてたので、一番後ろの長椅子の真ん中にデーンと座って、いつも通り音楽聴きながら窓の外の景色をボケーッと眺めていましたら、途中でフランス人の男女4人組が乗ってきました。おじいちゃんおばあちゃん達は、珍しいモノを見るようにホケーっと眺めています。
並んで座りたいかもしれないから端っこに寄ろうとしたら、僕が移動しようとするよりも早く、僕の前の席にさっさと座っちゃいましたフランス人たち。しかも4人で話しやすいように、僕のすぐ目の前の席の、通路側を占領しました。分かりにくいねこの説明、図にしますうりゃー。


□□ □□
□□通□□
□◆路◆□
□◆ ◆□
□□●□□


こんな感じ。□=空席 ◆=フランス人 ●=ガス電池 です。
こんな状態になってから端に寄ったら、まるで外国人キライ鎖国バンザイみたいでイヤだったので、微動だにしませんでした。むしろ微動だに出来ませんでした。面白そうな異文化コミュニケーション(一方的な聞き耳)が育まれそうだと思い、イヤホンを外してみると、この4仏人、めちゃめちゃおしゃべりでして。
「ボンジュールヌァントカカントゥカ」
「ジュテームジュテーム」
「フランソワフランソワーヌ(笑」
フランス語ゼンゼンわかんね。日本に4人で観光旅行に来てる(多分)のに、今更ボンジュールって言うわけないのに、そんな風に聞こえました。先入観て結構強力。
のんびりしてたバスの車内は一転、アンニュイなベラベラステレオフランス語が、僕の耳を包み込みました。これだけまくしたてられると全然アンニュイじゃない。僕のガス電池号を返せ!(内乱)