下り坂にて

「危なーい!危なぁーい!」という、オバサンの叫び声が背後から聞こえてきまして、そこは緩やかながら下り坂だったので、もしや自転車のブレーキが故障して猛スピードのまま止まれなーい!みたいなハプニング?と思って咄嗟に振り向いたら、オバサンがドタドタと駆け足で下り坂を下っていらっしゃいました。それほど狭い道でもなかったのですが、反射的にちょっとだけ脇の方に寄って、走るオバサンが通り過ぎていくのを見守りました。周りにいた数人の人達も、何だ何だ?という感じで駆け足オバサンを見つめてます。結局オバサンは、ずっと「危なーい!危なぁーい!」って叫びながら走り続け、下り坂下の角をキレイに曲がり、姿が見えなくなりました。
「危ない」ってのは、オバサン自身のことだったのかも。