いやぁ参った。草葉の陰から祖母に叱咤されております。
しかしながら、祖母の訛りはキツく、半分以上が僕には理解不能です。
でも僕の祖母は「世界で一番正しい人」だったので、誰よりもひたすら正しいことを申しているはずです。
理解出来ないことが残念でなりません。
祖母は、誰かに看取られることもなく、自分が吐いた血だまりの中で孤独に死にました。
発見されるまでの数日間、孫である僕は一体何をしていたのでしょう?
へらへらと笑っていたら、殴ってやるべきでしょうか?


孫とはいえ、僕と祖母とは血がつながっておりません。
公平にも祖父とも血がつながっていないので、僕の遺伝子の由来は僕にも見当が付きません。
しかし「血よりも濃いモノはある」ということを教えてもらったので、僕は平気です。
僕のカウンセラーが、その正体を「思い込み」と切り捨てたとしても、僕は平気です。


雨が降っている時には、傘が必要だということは知っています。
いつも心にアンブレラ。
もしくは雨の日に、僕の歩調に合わせて頭上をミサイルが飛んでくれる情景を想像します。
傘を必要としないそのイメージは、いつも僕の目的地にミサイルが着弾して終わりを迎えます。
いやぁ参った。こんなにバラバラで、複雑なことになっちゃったじゃないか。


それでは数日、寝て過ごすことにします。