ICCであった人だろ

briki2005-08-14


どこでもイイのですが、自分が今現在いる場所から離れたところに、1台のラジコンカーがあると想像して下さい。そのラジコンカーはカメラを搭載しており、その場所の映像を映し出してくれます。もちろん自分で操作することが可能です。
どうですか?面白そうでしょ・・・単なる覗き趣味?あっそ。でもね、これはアートな話なのだよ。チッチッチッ。
そんなことを実際に体験させてくれたのが、『ICC(NTTインターコミュニケーション・センター)』でした。
http://www.ntticc.or.jp/


去年の秋に、友人と二人で、このICCを訪れました。数カ月ごとに展示内容は変わるのですが、その時の展示内容はコチラ。
http://www.ntticc.or.jp/Archive/2004/reactivity/artist_j.html
『リアクティヴィティ―反応=再生する可能性』ですってよ。どうしましょ奥さん?そういえばトカゲのシッポって切れても再生するわよね。そういうことなのかしら?じゃあシッポが切れたトカゲばっかり展示されてるのかしら。アラそれじゃまるで爬虫類展じゃない。あらイヤだ。オホホホホ・・・ゴホン。


一言で言うとすれば、『科学技術を利用した現代芸術美術館』ってトコでしょうか。言葉にするとやはり堅苦しい感じになってしまいますが、なかなか面白かったです。まあオシャレなメガネをかけた「私アート大好きですのよ」って感じの婦女子が「難解ですわね!難解ですわね!」と興奮しそうな(偏見)、まったく分からんモノもありましたが、それはそれで面白いと思いましたし、体の動作に反応してノイズが鳴る部屋とか、コントローラーと体の動作で音を奏でる装置とか、体感出来るモノは結構楽しめました。
上記の「遠隔操作ラジコンカー」もその1つだったのですが、問題は『遠隔操作』なところでして、実際にその場所で見てるだけでは、ただのラジコンカーなのです。『なんでこんな場所にラジコンカーが?』と、場所に不似合いなその物体を不思議そうに見ていると、「このラジコンカーはWeb上からのアクセスに反応して移動し、搭載されたカメラで映像を写し出します」との説明を受けました。「誰でも出来るんですか?」「はい、どなたでも操作可能です」。おお、それは面白そうじゃないか。でも現時点では全然動かないじゃないか。誰かアクセスしろよ・・・しろよ・・・しないのかよー。
ということで後日、友人と共にネットでこのラジコンカーにアクセスし、その時に来館していた人の足元めがけて突進するという行為を繰り返したのでした。掲載写真はその時のモノ。迷惑甚だしいですね。


さて、そんなICCが、NTT民営化後初の減収減益のあおりを受けてか、閉館が検討されているそうです。NTT東日本の発表では、まだ閉館は正式決定ではないそうですが、開放されていた資料室やカフェは、すでに閉鎖されました。企業が利益を第一に考えるのは当然ですし、足しげく通っているわけでもない僕が「閉館反対!」と訴えるのもおこがましいのですが、あれだけ楽しめる『美術館』てなかなかナイですよ。


ちなみに『国際刑事裁判所』も、「International Criminal Court」で『ICC』でした。どっかの国の兵隊さんを裁く遠隔操作ラジコンでもあるんかなー。


 裁判長 「被告に5248回ラジコンを激突させるものとする」
 それー!