東京虫日和

またのんび〜りと虫の話。
隣の空き地に緑の王国が出来てから数年の時間が経ち、生態系が豊かになって来たのか、見たこともない虫を見かけるようになりました。今年は特に多い気がします。
今日見たのは、水生昆虫の足を持っていました。見た目はゲンゴロウに似ています。アメンボやヤゴのようなタイプの水生昆虫ではありません。しかしインターネットで調べても正確な名前が分かりません。仮にスミレ(虫)としておきましょう。
『水生昆虫の足』ってだけでピンと来ない方のために補足説明しますと、弓なりに曲がった後ろ足には関節がなく、毛箒のように細かい毛が生えていて、水の中で泳ぐことができるような構造になっているやつです。しかしアメンボのように水面をスイスイ進むようなタイプのやつではありませぬ。うーむ、上手いこと説明が出来ません。何ならスクリューでイイです。
そんな足の持ち主なので、地上を歩く時は非常に不格好な感じになっています。後ろ足が地面を捉えるように出来ていないので、ワッサワッサって感じです。


緑の王国とはいえ、池まで完備されているわけじゃないのに、なぜこんな水もないところで水生昆虫らしきスミレ(虫)を見かけるのか不思議でしたが、本当に水生昆虫か確かめたかったので、水が入ったバケツにその虫をポトンと落としてみました。
お、予想通り水面の移動は非常に素早い。しかし沈みませんコイツ。水中が本来の活動場所だと思ったのに。


この昆虫の名前を調べていて知ったのですが、水生昆虫というのは、その種類に適した水質の水で暮らすそうです。
みんな綺麗な水が好みかと思っていたらそうではなく、汚い水を好む種類もいるらしく、どの種類の水生昆虫が住んでいるかで、川の水質を『綺麗・少し汚い・汚い・大変汚い』と判定する指標になっているらしいです。
何も汚い水に住まなくてもと思いますが、さてこの話を、僕たち人間に当てはめてみましょう。


世界144都市の中で、一番生計費が高いとの評価を受けた都市は東京でした。2位は大阪。
世界のワースト1・2をジャパンが独占です。頑張れジーコジャパン
『生活費が高い=汚い水』というこじつけは、いささか無理がありますが、『生活費が高い=住みにくい=汚い水』って連想は、それほど無理がないんじゃないでしょうか。
ちなみに僕は東京人です。そんな僕が、汚い水に暮らす昆虫のことを不思議がるってのは、変な話か。